矛盾と和

     

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この頃、ふと思い浮かぶのが「矛盾」と言う言葉だ。
 

ムジュン・・「矛」(ほこ)と「盾」(たて)と言う組み合わせが使われている、この由来はググってみればすぐに解る。
 

話しの辻褄が合わない、言動が一致しないなど、とにかく何かがズレている様を言うわけだ。
 

今の日本を見ていると、この「矛盾」が異常に多い事に気づく、たとえば長寿国と言われているのに自殺者も世界一多いとか、唯一の原爆経験国でありながら原子力エネルギーを推進しているとか、和食は自然食の代名詞と言われながら農薬使用量が世界一だとか、ガソリンを使わない事でクリーンと言われている電気自動車やハイブリッド車技術は世界一だが、その車内は「走る電子レンジ」と言われていたり、まあ上げたらキリがないほどこの国は矛盾に満ちている。
 

考えて見ると、それはこの科学文明が進んで行く先の地球全体が抱える「矛盾」を先取りしているようにも見えるのだ。
 

何千年も続いた自然共生文明の縄文時代から、現代までの我が国の歴史は「人類」の歩んで来た歴史の縮小版のようにも見える。
 

肉食をほとんどせずに農耕もせず、天から与えられたものだけで生活していた縄文から、現代の食生活までの「食」の歴史は僕らのDNAの中で大いなる『矛盾」を生み出して来ているだろう。
 

世界で唯一原爆投下を味わい、世界最大の原子力事故を経験した国民として、現代の方向性は心の中でこれも大いなる「矛盾」を生み出している。
 

また世界では希に見る単一民族国家と呼ばれているが、縄文から弥生への変換期には先住民族と渡来民族の争いがあった事は歴史上でずっと隠されて来た事も、この国の人々の覆い隠された「矛盾」につながっているだろう。
 

たかだか100年ほど前までは自給率100%の国であった食料事情が今はほとんど輸入に頼る国になってしまったし、循環型の生活を完璧と言っていいほど実現していた社会がやはりこの100年ほどで完璧な大量消費型に変わってしまった事もこの国の人々の中に大きな「矛盾」を生んでいるだろう。

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何が言いたいかと言うと、こういった地球人類が抱える現代文明の大きな「矛盾」を最大限に体現しているのが、我々日本人なのではないか?と言う想いがあるのだ。
 

この自分の中にある「矛盾」に気が着く事が、今の日本人に求められている「目覚め」だと思う。
 

たかだか100年ほどの文明開化で、いったい我々の生活に何が起きたか?その恐ろしいほどのスピードの変化が、我々の心をどう変えてしまったか・・・こんなにハッキリと変化を味わい、社会の矛盾を作り出して来た国家が他にあるだろうか?
 

何かと「日本人が目覚めれば・・」的な話しが出てくるのは、この地球規模での変化の時に一番その矛盾を素直に感じられる国民は「日本人」だからではないか?
 

科学文明として先進国になった唯一のアジア民族でもあり、その進歩は自然共生循環型文明からの最速の変化を味わった稀有な歴史の持ち主でもあるのだ。
 

19世紀、20世紀、21世紀と信じられないほどのスピードで変化を成し遂げて来た日本、しかしだからこそ日本人の心中には世界一大きな「矛盾」が生まれたのではないだろうか?
 

この「矛盾」に、今、やっと世界中の人々が気づきつつある、それは日本人である我々なら当たり前に感じる現代社会への「疑問」であり「不信感」なのだ。
 

宗教ひとつとっても、日本人ほど不思議な宗教観を持った国民は居ない、「八百万の神」と言う概念は世界の宗教のどこを見渡しても見つからない、その概念は世界中の「神」を受け入れてしまう宗教観とも言える、だから日本人には世界の至る所で起きる宗教戦争が本質的に理解出来ないのだろう。
 

しかし、それは「世界平和」と言う人類の尽きぬ夢をいとも簡単に達成してしまう感覚なのかもしれないのだ、そういう可能性を現実として持っている国民または民族が他に居るだろうか?
 

日本人にとって「矛盾」とは「対立」では無く、一種の「融合」に近い感覚なのかもしれない、矛盾が融け合って「和」と言う大きな渦に巻き込まれて行くような、最終的には「ひとつ」と言う感覚が元々あるのかもしれない、と思ったりもするのだ。
 

とにかく、日本と言うこの小さな国が現代の世界人類の「矛盾」を率先して経験してきた事は事実であろう。
 

そこから何を学び、何を見つけ、何を反省し、何に目覚めて行くのか・・・・それが今、この日本と言う国に暮らす我々に問われているような気がする。
 

人類が抱える大きな「矛盾」と言う迷いを解けるのは日本人が今、一番近いところに立っている気がするからだ。
 

都会を捨て、食生活と住空間を見直し、本来の天から与えられるだけの充足に感謝し、自然と共に生きる。
 

「矛盾」に気が付き、本質に目覚め、対立にする事なく、融合し「和」を尊び、本来持つ「愛」に目覚めてこそ、この日本に生まれて来た使命を全う出来るのだろう。
 

世界は益々、混沌の様相を呈して来ている。
今こそ、日本人は祖国の歴史を振り返り、学んだ事の大きさを実感して目覚めなくてはいけないと思う。
 

東の果ての小さな国、しかしそこは「奇跡の国」とも呼ばれている、地球にとってこの国の役目は何だろう?
 

世界の矛盾を一身に背負った賢者の国なのではないだろうか?
                    
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